I. P. S-池田町から世界へ発信するアパレルショップ-|矢嶋あかねさん

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矢嶋あかねさん

アパレルブランドI.P.S代表。池田町出身。高校卒業まで池田町で過ごしたのち、デザインや服飾への興味から松本衣デザイン専門学校に進学。専門学校4年時にはLondon College of Fashionに留学し、デザインやコンセプトメイキングを学ぶ。専門学校を卒業後、安曇野のアパレル店で働いた後、独立。洋服のデザインから制作・販売まで幅広く手掛けている。2017年からアパレル兼ショップを八十二銀行池田支店の北側に構えている。アパレル業のほかに、ECCジュニアの英語の講師も務めている。

※I,P,Sは2021年現在、場所を変えています。

アパレルの道に進むまで

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私には、小さい頃から将来やりたいことがいっぱいありました。でも、当時、足に病気を抱えていたので、部活もできず、親やお医者さんから「体を動かす仕事は向いてないよ」って言われ、どう生きていけばいいか迷っていた時期もありました。

高校卒業後、進学せずに手術をして1年間リハビリに専念しました。そのとき、これからの人生を真剣に考えたうえで、「絵を描きたい」「デザインを学びたい」という思いから松本衣デザイン専門学校に進学しました。

手に職をつければ、病気に関係なく仕事ができるかもと思ったんです。在学中には、学校のプログラムを利用して1年間、英国に留学しデザインについての学びをさらに深めました。

卒業後、「これからどうしようかな」と思ったとき、「東京に行きたい!」とか「大手でガツガツ働きたい!」という気持ちがあまり無く、地元も好きだったので安曇野のアパレル店で働き始めました。

働き始めて数年後には、せっかく英語が喋れるようになったのに使わずにいるのはもったいないと思い、自分の家で英語教室を始めました。そして、今から4年前にアパレル店を退社し、今の事業を始めました。

当初は、松本にアトリエを置いて事業を始めました。自営業は、もちろん未知の領域だったので不安だらけでしたが、周りの人に助けられながら続けてきました。

でも、洋服の仕事だけで食べていける人って数えるくらいしか世の中にはいないし、ましてや大きなブランドをやっている人と自分は違う。だからこそ、定期的な収入がある英語教室をやっていなければ、今日まで事業は続いていなかったと思います。

今の場所に移ったのは約2年前です。理由としては、松本と池田町の行き来が大変になったことが挙げられます。今、借りている店舗は、昔、知り合いのおばあちゃんがやっているお人形屋さんだったのですが、近年は空き家になっていることを知っていたので、そこからお話を進め、一昨年の1月に移り、翌月にお店としてオープンしました。

池田のまちなかに店舗を構えてから丸1年やってみて、今は事業の見直しをしている最中です。現在は、新しいコレクションとして今年の夏の商品を考えています。

オーダーは幅広く受けていますが、多くの商品のターゲット層は若者で、洋服にある程度お金を回せる人、オリジナリティあるものを買いたい人、だけど、そこまでアバンギャルドでもなく、ファストファッションでもなく、だけどそれらの服とも合わせられる服を目指している男性・女性といった感じです。

店舗は、今後、少しずつリニューアルしていく予定なので、ぜひ、ふらっとお立ち寄りください。

まちなかについて

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小さい子がいないなって、まずは思います。

日本社会全体の現象なので仕方ないことですが、私が小さい頃は学校関係なく隣近所の友達と外でワーワーと遊んでいました。でも、今は道端でも見かけないですし、夏休みも静かですし…あとは、周りに空き地が増えたなと感じます。

以前は家がもっと密集していましたが、今は空き家も増えてしまって少し淋しいです。あと、もう一つ淋しいのが、七夕のときに道に竹を立てて飾り付ける風習です。以前は、もっと多くの家が行っていてカラフルでしたが、いつの間にかみんな飾らなくなってしまいました。

小さなことからでもいいので、竹を無料で配ったり、短冊だけでも書いてかけませんか?みたいな動きがあればいいのになって思います。

町の雰囲気って、ちょっとしたことで変わると思うし、それって胸にくるものがある気がします。八幡神社例大祭のときに、まちなかの街灯に旗が付くじゃないですか?あれだけでも、気分が高まりますよね。

みんなが面倒くさいと思ってしまう小さなことを、少しずつ積み重ねていけたら楽しいんだろうなって思います。

これからの展望

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せっかく池田町に店舗を構えているので、地域の人と今まで以上に関わっていきたいです。町の人みんながファッションに興味あるわけではないと思いますが、「あそこで何かやっているな」と思っていてほしいので、店舗での展示も頑張っていきたいですね。

それから、他の町の人が池田町に来るキッカケに、この店がなればいいなと。そうしたら、町のおススメとか来た人にお話しできるじゃないですか!初めて来た人は、紹介してもらわないと分からないことが多いと思いますし、次行った場所でまた新たなつながりが生まれるはずなので。そして何より、池田町だけに留まらず、HPやSNSも利用して、日本そして世界へI.P.Sのファッションを発信していきたいと思っています♪

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I.P.S

I.P.S

長野県北安曇郡池田町大字池田4194 (現在は場所を移動しています)

TEL:0261-85-0657

営業時間 平日 11:00~15:00

     土日祝12:00~20:00

     不定休

この記事を書いた人

Maple Tree

2015年から長野県池田町でフリーペーパー『いけだいろ』を発刊する地域団体。構成メンバーは池田町在住もしくは出身の20代5名。2017年度長野県元気づくり大賞受賞。